【書評レビュー】田中角栄 昭和の光と闇
こんにちは、まつまるです。
今回は「田中角栄 昭和の光と闇」という本を読んだのでレビューします。
読んだ理由
今空前の政治マイブームが来ているので、そうなると田中角栄は避けて通れません。昭和の政治を体現した角栄の人生を知らずして現代の政治は分かりませんからね。
政治なんてツマラナイと感じてしまうのは前提知識が無いからで、野球のルールを知らない人が野球を見ても面白くないのと同じだと思います。(かく言う自分は最近ほんの少しわかってきただけ)
ざっくり本の紹介
田中角栄に関する本を読んだのは、これが初めてだったんですが生い立ちから亡くなるまで細かに書かれているので良かったです。
ただし、多くの人物が出てくるので予備知識がないと中々読み進めれないかもしれません。この著者は田中に加担するような書き方ではなく、多くの資料を踏んだ上で数字と向き合い、客観的に書かれています。中立的な立場から知りたいといった方にふさわしい本かなと思います。
中でも僕が印象的だったところを紹介したいと思います。
印象的な点
・豪快さは後天的!?
田中角栄のイメージとしては、ハキハキと元気で豪快なおじさんのイメージでしたが、幼少期は異なっていたようです。幼少期は病気が原因で”どもり”だったからです。(下記参照)
一般的に”どもり”とは、頭の中で思い描いた言葉がパッと出てこないコミュニケーション障害の一種です。
例えば、誰かとの会話で「私は…」と言いたい時に「わ、わ、私は…」等最初の発音の時点で詰まってしまう事や、時には発声が困難の為顔をしかめてしまったり無意識に足や身体が動いてしまう等の症状もあります。
これを克服して大人になりますが、初選挙時はお世辞にも演説がうまかったと言えるレベルではありませんでした。これも努力で演説の天才と言われるまでになりました。
・1970年代のアジアは反日だらけ
田中角栄が総理大臣になって、アジア各国に外遊します。タイやインドネシア、フィリピンなどです。これらの国は僕にとって親日のイメージでしたが、田中角栄が訪れた際は過激なデモに囲まれヘリコプターで移動などを強いられています。
まだ戦後30年も経っていないアジア各国は大日本帝国軍による圧政が色濃く残っていたのでしょう。
そんなことも知らずにタイで遊び呆けた僕は無知だったなと思いました。でも、タイの人はあたたかくて良い人ばかりでしたね。
・公共交通機関を整備した人
田中角栄は新潟出身ということもあり、東京一極集中から地方活性化に取り組んだ重要な人物です。中でも有名なのは総理大臣になる前に出版した「日本列島改造論」という本です。これは日本列島を自由に移動できるように新幹線の整備や空港の増設などが掲げられ、今の公共交通機関の礎になっています。今の便利な交通網は田中角栄によって築き上げられました。
まとめ
田中角栄ってすごいね。